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ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「スザンナの秘密」&セレナータ ~ バリトンのための5つの歌曲

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ヴォルフ=フェラーリ:
①歌劇『スザンナの秘密』全曲  ドラ・ロドリゲス(ソプラノ)、マルク・カントゥッリ(バリトン)
②セレナータ~バリトンのための5つの歌曲 マルク・カントゥッリ(バリトン)
 ドラ・ロドリゲス(ソプラノ)、マルク・カントゥッリ(バリトン)
ヴァシリー・ペトレンコ指揮 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
録音時期:2008年11月22日   録音場所:リヴァプール、フィルハーモニック・ホール  録音方式:デジタル(ライヴ)

 ヴォルフ=フェラーリはイタリア人の母とドイツ人の父を持つ独伊ハーフの人である。ヘルマン・ヴォルフとして誕生する。母親はピアニスト、父親は画家というから芸術家一家ということになる。同時代にはフーゴ・ヴォルフがいたから、混同されるのを嫌がり、イタリア風に改名。苗字に母親の旧姓も取り入れたらしい。イタリアのオペラ・ブッファを多く作るも、イタリアではなくドイツで評価された。そのオペラの殆どはドイツ語版でドイツで初演されている。ただドイツ人ではなくイタリア人と評価して欲しかったようで、結構器楽曲も残している。

 さて、「スザンナの秘密」は新婚夫婦の他愛ない小競り合いが題材になっている。伯爵はかなり猜疑心の強い人物で嫉妬深いところがある。ちょっとお近づきにはなりたくない雰囲気を持っている。新妻に外出を制限したりする。ところが妻の部屋はたばこの臭いがするので、浮気を疑う。しかし、それは妻がタバコを嗜むという秘密の露見で、一件落着となる。一幕もののわずか40分前後の演目で、登場人物は夫妻以外に黙役の召使が出るだけという簡潔な作品。序曲はたまに管弦楽曲集に収録されることもあるが、全曲は滅多に上演されないようだし、録音も少ない。今回ペトレンコが取り上げてくれた。上演といっても演奏会形式で、オケの手前で所作をする程度のものだったようである。それでも、聴けるのはありがたいことだ。ペトレンコは「4人の田舎者」も取り上げている。

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