ルル…マルリス・ペーターゼン(ソプラノ)
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢…ダニエラ・シンドラム(メゾ・ソプラノ)劇場の衣装係/ギムナジウムの学生
…レイチェル・ウィルソン(アルト)
医事顧問官/銀行家/教授
…クリスティアン・リーガー(バス・語り)
画家/黒人…ライナー・トロスト(テノール)
シェーン博士/切り裂きジャック…ボー・スコウフス(バリトン) 他キリル・ペトレンコ指揮 バイエルン国立管弦楽団
ドミトリー・チェルニアコフ(演出)
エレーナ・ザイツェヴァ(衣装)
グレブ・フィルシュティンスキー(照明)
マルテ・クラスティング(ドラマトゥルギー)
BPOの次期シェフが決まった頃のキリル・ペトレンコの指揮による「ルル」の公演ライヴ。何度聴いても難解な音楽ではあるが、こうして舞台を観ることで理解ができるレパートリーの一つでもある。設定は20世紀初頭あたりに時代が替わっているような感じだ。
この舞台はやや演出がどぎつく、好悪が余計に分かれるところだろう。ややわかりやすいのはいいが、露骨に見せつけられると顔をそむけたくなる。切り裂きジャックにルルが殺されるところはルルが自殺するような感じもあってややあっけない感じもした。他の映像ではルルの断末魔の叫びが舞台裏から聞こえるように演出されていたが、ここでは殺されるところが真正面に出てくる。
音楽の方は、演奏は難しいのだが、何か平然と演奏し通すようなところがあって、流石だと感心した。舞台の奥ではペトレンコの指揮姿の映るモニターが置いてあったりしたのが面白いと思った。