ワーグナー
①歌劇「リエンツィ」序曲 Dec.28,1955
②歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 Dec.27,1955
③歌劇「タンホイザー」序曲 Feb.6,1959
④歌劇「ローエングリン」第一幕への前奏曲 Mar.11,1957
⑤歌劇「ローエングリン」第三幕への前奏曲 Jun.26,1959
⑥楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」第三幕への前奏曲 Mar.11,1957
⑦楽劇「パルジファル」第一幕への前奏曲 Oct.25,1957
ハンス・ロスバウト指揮 南西ドイツ放送交響楽団 放送局スタジオにて収録
ロスバウトのこのワーグナーのアルバムは多分放送用セッション録音ということで収録されたのであろうと思われる。デジタル・リマスターはしてあるが、残念ながらモノラル録音で、ややフラットな音色で広がり感がやや欠けている。ラジオ放送前提なので、仕方がないのかもしれない。
生前は現代音楽を擁護したということで有名だが、こうしてワーグナーやブルックナーなんかも盛んに取り上げている。ただ、あまりメジャーのレーベルに録音することが少ないのか、日本人には馴染みが薄いのも事実。ライヴ録音や放送音源でその仕事ぶりを最近になって触れるようにはなった。1895年オーストリアのグラーツの出身というからカール・ベームなんかと同世代かつ同郷ではないか。ナチスとの折り合いが悪く、戦時中は鳴りをひそめていたと云われる。そういうハンディを乗り越えて戦後活動を再開、しかし、亡くなったのが1962年だそうだから、ここらも割を喰っているような気がする。