【曲目】
①マーラー: 交響曲第3番 二短調
②ブラームス: ピアノ協奏曲第1番 二短調 op.15
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮
①ロンドン交響楽団・合唱団
ハイゲート・スクール少年合唱団、オルピントン・ジュニア・シンガーズ、ヘレン・ワッツ(アルト)
1961年11月16日ロンドン (ライヴ)
②クラウディオ・アラウ(ピアノ) フランス国立放送管弦楽団
1962年9月17日モントルー(ライヴ)
最近、ホーレンシュタインのライヴBOXが出た。この2曲も含まれていたが、BOXの方は既に所持している録音があったり、好みではないモーツァルトなんかが収録されていたのと、やはり我が家の収納スペースも考慮して、
単体のものを購入した。かなり前からのリリースであることは承知していた。有名なユニコーンへのやはりLSOとのステレオ録音を持っている関係で先延ばしにしていたが、どうやらモノラルながら良好な状態ということで、取ってみた。ドイツのArchipelはライナーノートなんか一切つかない愛想のないものだが、安価で音が結構良いとなれば文句はない。
まずモントルーでのブラームスのコンチェルトを聴いてみた。モノラルながらデッドではなくある程度広がり感があって驚いた。多分地元フランスの放送音源ではなかろうか。こうなるとマーラーの方を期待してしまう。むろん録音主体は異なるから良好かどうか心配だったが、長大な第一楽章などはブラームスと同様であった。有名なトロンボーン・ソロはユニコーン盤と同じくデニス・ウィックが担当している。いくぶんユニコーンのセッションよりは速めのテンポの印象がある。第1楽章と第2楽章の間は休憩を挟んでいたのであろう、第1楽章が終了するとロンドンの聴衆には珍しく大拍手がおきる。NYPあたりの聴衆ならわかるがロンドンでも起きるのだと妙な感心をしてしまった。ライヴ独特の演奏の傷はあるが、LSOはマーラー演奏に慣れているのか、余裕すら感じられた。