「Living Stereo」のBOXの中の一枚。こういう録音があるのは初めて知った。ハワード・ミッチェルという指揮者も初めて知った。調べてみると、1933年にワシントン・ナショナル交響楽団にチェロ奏者として入団し、指揮者に転向してこの録音当時(1957年)は常任指揮者だったようである。またこの楽団はドラティの頃は盛んに録音していたが、それ以前はあまり知らなかったが、ショスタコーヴィチの第5番をRCAに入れていたとは、という感慨もある。
今回このシリーズはリマスターされているので、60年近く前のものでも聴きやすいものになっている。初期ステレオ録音ながら、細部まで聴こえるのは驚異ですらある。指揮ぶりはあまり奇を衒ったものではないが、フィナーレの冒頭がややゆっくりなのはユニークだと思った。