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バーンズ!バーンズ!!バーンズ!!!

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【曲目】
ジェイムズ・バーンズ (b.1949):
1. アルヴァマー序曲
2. アリオーソとプレスト~アルト・サクソフォン・ソロとバンドのためのサクソフォン・ソロ:須川展也
3. パガニーニの主題による幻想変奏曲

交響曲第3 番
4. 第1 楽章 Lent ~ Allegro Ritmico
5. 第2 楽章 Scherzo ~ Allegro Moderato
6. 第3 楽章 ナタリーのために Mesto
7. 第4 楽章 フィナーレ Allegro Giocoso

【演奏】
指揮:ジェイムズ・バーンズ
シエナ・ウインド・オーケストラ
ゲスト・コンサートマスター:須川展也

【録音】2015年7月4日、文京シビックホール

 ジェイムズ・バーンズはアメリカの作曲家で主に吹奏楽作品を書いている人である。日本でも盛んにこの人の作品は演奏されていて、コンクールの自由曲としてアルヴァマー序曲は演奏されることもある。解説には当初日本で紹介された時、その模範演奏がレコードとして出回ったが、それがめっぽう速いテンポだった。そういう曲と関係者は思い込み、コンクールの自由曲で取り上げたら、事故が多くたいへんだったという。ところが、この自作自演盤を聴くとさほど速くない。「模範演奏」の指揮者が意地悪したのか、解釈を間違えたのかは、自分にはわからない。多分時間的制約を考えての処置ではないかとは推測はしている。しかし、それが作曲者の意図とは異なるとしたら、もうそれは邪道でしかない。

 最後の交響曲第3番は委嘱を受けた時に、生後間もない幼い娘の死に作曲者は遭遇している。悲しみから来る慟哭とやけっぱちな感情がやがて精神的に立ち直る自己の内面を音楽にした作品。聴き終わると感動的になる。音楽は聴かれてなんぼである。コンコール用にやるだけで聴くものではないような風潮がまだあるのは残念だ。


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