● ランゴー:音楽劇『アンチキリスト』
ルシファー/ステーン・ビリエル(バス・バリトン)
神秘の精/アンネ・マーグレーテ・ダール(ソプラノ)
偉大な言葉をしゃべる口/ポウル・エルミング(テノール)
神秘の声/ヘレーネ・ギェリス(メゾ・ソプラノ)
嘘つき/ジョニー・ファン・ホル(テノール)
スカーレットの魔物/ヨン・ケティルソン(テノール)
嫌悪/ヨン・ルンドグレン(バリトン)
偉大な娼婦/カミラ・ニールンド(ソプラノ)
デスポンデンシー/スサネ・レースマーク(メゾ・ソプラノ)
モルテン・スールバレ(語り:神の声)
ルシファー/ステーン・ビリエル(バス・バリトン)
神秘の精/アンネ・マーグレーテ・ダール(ソプラノ)
偉大な言葉をしゃべる口/ポウル・エルミング(テノール)
神秘の声/ヘレーネ・ギェリス(メゾ・ソプラノ)
嘘つき/ジョニー・ファン・ホル(テノール)
スカーレットの魔物/ヨン・ケティルソン(テノール)
嫌悪/ヨン・ルンドグレン(バリトン)
偉大な娼婦/カミラ・ニールンド(ソプラノ)
デスポンデンシー/スサネ・レースマーク(メゾ・ソプラノ)
モルテン・スールバレ(語り:神の声)
トマス・ダウスゴー指揮デンマーク国立交響楽団・合唱団
>作曲家ランゴーがこの「世界の終わり」についての歌劇を書こうと思い立ったのは、1921年、彼が弱冠27歳の時でした。若い作曲家は自身のメッセージを音楽で完璧に伝えることができると確信していたに違いありません。彼はそのために様々な資料を集め台本を書き「悪の視点によるキリストの受難曲」としての作品を書き上げたのです。しかしデンマーク王立劇場に提出されたこの作品は、「台本に曖昧性が高い」と拒否され、別の台本を調達することができるのなら上演を考慮しようと言われてしまいました。何度か書き直しをしたものの、その2年後に結局のところ劇場からは上演を拒否されてしまうのです。
1936年、ランゴーはこのオペラに再度手を加え、原曲のかなりの部分を省略し、最終的にはオペラではなく「オラトリオ」のような形に落ち着きました。各々の登場人物が一人ずつ登場し、彼らは決して一緒に歌うことはなく、あくまでも単独で主張します。ここに付けられた音楽はまるでリヒャルト・シュトラウスを思わせる重厚な後期ロマン派の響きを持つもので、全体的に不可思議な活気に満ちています。ダウスゴーをはじめとした名手たちによる演奏で、知られざる作品をぜひ味わってみてください。(DACAPO)
1936年、ランゴーはこのオペラに再度手を加え、原曲のかなりの部分を省略し、最終的にはオペラではなく「オラトリオ」のような形に落ち着きました。各々の登場人物が一人ずつ登場し、彼らは決して一緒に歌うことはなく、あくまでも単独で主張します。ここに付けられた音楽はまるでリヒャルト・シュトラウスを思わせる重厚な後期ロマン派の響きを持つもので、全体的に不可思議な活気に満ちています。ダウスゴーをはじめとした名手たちによる演奏で、知られざる作品をぜひ味わってみてください。(DACAPO)
わざわざ音楽劇との表記は何だろうか。歌劇ではないのか、と思ってしまうが、これは意外とオーケストラの役割が大きい。舞台上の搭乗人物は時より歌ったり語ったりはするが、パントマイム的な所作が多い。発売元のコメントにもあるようにオラトリオの部類になるのかもしれない。ランゴーは1893年の生まれというから、その時代にしては保守的な響きの音楽を形作る作曲家なのかなと思う。
演奏は自国ものを演奏するという矜持もあって、充実している。指揮者とオケはニールセンなんかでもいい演奏を展開してくれた人たちだったかと思う。