1966年2月公開の作品。1965年頃から大泉撮影所が手掛けていた梅宮辰夫が主演するチンピラがうごめく作品の一つである。関川秀雄や村山新治といった硬派な監督が担当していて、どこかセミ・ドキュメンタリーの様相もあって、ユニークな作品が多い。
今回は成沢昌茂が脚本を担当ということで、それに惹かれて観てみた。ゲイバーが出てきたりで、もう50年前にはこんな風俗があったのだなと確認できた。また、売り出したばかりの大原麗子が東北からの家出娘に扮して熱演、これが意外に存在感があった。こういう映画は役者の演技もさることながら、当時の風景や風俗が見られて興味がそそられるのである。路面電車も健在な頃の東京の街並みも目にできる。