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Channel: 趣味の部屋
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平井英子~復刻盤

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スター☆デラックス
DISC1童謡名曲集
   1. あの町 この町 (MONO)
  2. アメフリ (MONO)
  3. 雨降りお月 (MONO)
  4. 兎のダンス (MONO)
  5. 蛙の夜廻り (MONO)
  6. キューピーピーちゃん (MONO)
  7. 證城寺の狸囃子 (MONO)
  8. てるてる坊主 (MONO)
  9. かなりや (MONO)
  10. 芒と月 (MONO)
  11. こがねむし (MONO)
  12. 十五夜お月さん (MONO)
  13. 手の鳴る方へ (MONO)
  14. 毬と殿様 (MONO)
  15. 村の鍛冶屋 (MONO)
  16. 村祭 (MONO)
  17. 汽車 (MONO)
  18. 一月一日 (MONO)
  19. 可愛いい皇子さま (MONO)
  20. 朧月夜 (MONO)
  21. 故郷 (MONO)
  22. 海 (MONO)
  23. 茶目子の一日 (一) (MONO)
  24. 茶目子の一日 (二) (MONO)
  25. チャメ子の曲馬団見物 (一) (MONO)
  26. チャメ子の曲馬団見物 (二) (MONO)
DISC2 流行歌集
       1. あたし大人 (MONO)
  2. 淋しいあたし (MONO)
  3. お嬢さん (MONO)
  4. 霧の街かど (MONO)
  5. 立てる手柄 (MONO)
  6. 戦線だより (MONO)
  7. 黒髪そえて (MONO)
  8. タバコやの娘 (MONO)
  9. お嬢さんの犬 (MONO)
  10. 合歓の花 (MONO)
  11. ジャスミンの花 (MONO)
  12. 台湾娘 (MONO)
  13. 口笛ふいて (MONO)
  14. 嫁ぐ日まで (MONO)
  15. さよなら秋風 (MONO)
  16. タイ夜曲 (MONO)
  17. ブルー・ハワイ (MONO)
  18. 姑娘可愛いや(チャイナ・ルンバ) (MONO)
  19. 想い出の横顔 (MONO)
  20. 君は絵のように (MONO)
  21. 何故なら (MONO)
  22. 心のふるさと(スペインの花) (MONO)
  23. 新世界の旅 ~アメリカ名曲集(一) (MONO)
  24. 新世界の旅 ~アメリカ名曲集(二) (MONO)
  25. ミッキイ・マウスの結婚 (MONO)

 平井英子は戦前に童謡歌手としてレコードなどで活躍した少女歌手である。1918年に生まれ、中山晋平に認められて、少女歌手としてスタートした。1928年に日本ビクターが設立されると、他社でデビューしていたが、同社の専属となって、童謡のレコードを多く、リリースしていった。その後思春期を経て、大人の歌手として流行歌も歌うようになったが、鈴木靜一と結婚して第一線を退いてしまった。活動期は10年余であるが、今もその歌唱は聴かれているという。これを書いている時点では存命も確認されている。上の2枚組のCDが発売される折に確認されたのだそうだ。今や90歳代の後半にさしかかる年齢だ。2枚目の作品群には夫君となする鈴木靜一が関わったものが多い。そうした縁なのだろう。鈴木靜一はビクター専属が終わった後は、映画音楽の世界に転じて、東宝や松竹、東映などの多くの作品の音楽を担当した。黒澤明監督のデビュー作「姿三四郎」の音楽もこの人が担当していた。

 さて、1枚目の童謡は中山晋平がピアノ伴奏を担当しているものもある。そして何となく女の子がこうした童謡を歌うものだというイメージも出来てしまった。面白いのは最後に収録された茶目子の作品。ちょっとしたオペレッタの形式で二村定一などが共演していて、やりとりが面白い。また「村の鍛冶屋」「村祭」「汽車」はアーネスト・アカイ・バンドというハワイからきたバンドをバックにフィックストロット調の童謡でSPのレーベルには「童謡ジャズ」と銘打ってある。(実はそのSPも所持している。)なかなかに面白い録音集だ。

 2枚目は十代でそろそろお年頃を迎えた時期で、「タバコやの娘」を岸井明と共演してコミカルに歌っているのが印象的だ。軍国的な作品もあるが、最後に収録されているアメリカのメロディ集は1940年の発売だそうで、当時の政治情勢を鑑みるとよく通った企画ではある。徳山や由利あけみらとの共演。最後のミイキー・マウスを歌ったものは珍品だ。これだけはやや古く1934年の発売でDISC1の感じがまだ残っている。藤山一郎との共演で、当時の短編のディズニー映画の雰囲気が味わえて面白い。

 これらのうち、1/3は聞き覚えのある録音だが、殆どは珍しいものばかりで、貴重である。今の若い人は何者だと思うかもしれないが、80年も前にこうした少女スターが存在していたことは記憶されていいと思う。

 

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