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Channel: 趣味の部屋
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プラトーン(オリヴァー・ストーン)(アメリカ1986年)

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『プラトーン』ベトナム戦争の残酷さを描いたアカデミー賞作品

 セコハン店にあったこの作品のBDがあったので、クーポン券もあったので、使用して入手した。公開当時、よくテレビにスポットが流れていて、取り残されたエリアス軍曹の戦死するシーンは殊に有名になった。また、メインのテーマにはバーバーの「弦楽のためのアダージョ」が使われて、この曲も広く知られるようになったと記憶している。

 オリヴァー・ストーン監督は1966年頃、ベトナム戦争に従軍していたようで、その生々しい体験をもとにオリジナルのシナリオを書いて撮っているようだ。チャーリー・シーン扮する主人公は監督の分身なのだろう。兵士の殆どはアメリカ社会でも底辺の階層の若者が多いということがまず語られる。アメリカも階級社会なのである。主人公は親への反発から志願兵になったのだが、戦争はきれいごとでは済まないということを嫌という味わう。おまけに味方同士の殺し合いもあったりする。今、戦争犯罪を云々する機運があるが、戦争は平時の常識とは異なった世界であることをまず認識すべきなのだろう。そうした示唆に富んだ映画であると思う。

 この映画に出演した俳優たちは当時は無名の人たちばかりだが、それでもジョニー・デップが出演していたり、エリアス軍曹のウィレム・デフォーなどは後に「バットマン」で敵役で登場したりしている。ことにジョニー・デップはストーン監督が大物になると踏んで、脇役でもいいから出るようにと引っ張り出したということだ。

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