Quantcast
Channel: 趣味の部屋
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1029

ロッシーニ:歌劇「パルミラのアウレリアーノ」

$
0
0
undefined
【曲目】
ロッシーニ:歌劇「パルミラのアウレリアーノ」2幕
ジュゼッペ・フェリーチェ・ドマーニ 台本 ウィル・クラッチフィールド比較校訂版

【演奏】
アウレリアーノ…マイケル・スパイレス(テノール)
ツェノービア…ジェシカ・プラット(ソプラノ)
アルサーチェ…レーナ・ベルキナ(メゾ・ソプラノ)
プブリア…ラファエッラ・ルピナッチ(メゾ・ソプラノ)
オラスペ…デムプセイ・リヴェラ(テノール)
リチーニョ…セルジオ・ヴィターレ(バス)
大祭司…ディミトリ・プカラーゼ(バス)
ボローニャ歌劇場合唱団(合唱指揮…アンドレア・ファイドゥッティ)
ロッシーニ交響楽団
ウィル・クラッチフィールド(指揮)
マリオ・マルトーネ(演出)
セルジオ・トラモンティ(装置デザイン)
ウルスラ・パツァーク(衣装デザイン)
パスカール・マリ(照明デザイン)

【収録】
2014年 ペーザロ ロッシーニ音楽祭 ライヴ収録

 ロッシーニは発掘される作品が多いが、これも初演直後は人気はあったものの、その後忘却の彼方に追いやられたいたようだ。この時代は同じ素材を使い回すことが多いようで、「セヴィリアの理髪師」と同じものが使われている。まず、序曲はそっくりそのまま同一の音楽。これは「イギリスの女王エリザベス」がオリジンなのだそうだが、この作品にも使われるとは驚いた。劇中にも「セヴィリアの理髪師」の序曲と同じ素材が、顔を出す。

 アルサーチェは今は女性が男装して演じるのだが、ロッシーニが唯一カストラートを念頭に音楽を付けたという。「フィガロの結婚」や「カプレーティ家とモンテッキ家」、「ばらの騎士」など男装が登場すると、どことなく中性的であり、また同性愛風にも見えて、少し観る方も斜に構えてしまいそうである。史実とは異なる結末でハッピーエンドで終わっているみたいだが、これが舞台上に提示されるという極めて変わった演出もある。面白いのは通奏低音を担当するチャンバロとチェロの奏者が舞台に上がって、演技までしている点。これも意図がよくわからないのだが、チェンバロ担当の女性はなかなかの演技者だった。

 オケは音楽祭専用のものだろうか。実体はコーラスと同じ劇場のオケかもしれない。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1029

Trending Articles