2015年7月の日本経済新聞の「私は履歴書」は女優の浅丘ルリ子である。デビュー前後のことや、監督や他の俳優とのかかわり、それに出演作のことなどが触れられていて、日本映画のファンにとってはちょっとした資料になる。
以前にも高橋英樹が礼儀にはうるさい先輩と語っていたが、その一端も書かれている。殊に撮影の集合時間に遅刻するのを許さない姿勢で厳しい。それは石原裕次郎や勝新太郎のような大スターでも同じというのが小気味よい。いわば「時間泥棒」の行為だからだと思う。まだ進行中なので、これを書いた段階では石坂浩二との出会いまでである。