リチャード・フライシャー監督が1955年に制作した犯罪もの。しかし、銀行強盗だけを描くのではなく、その銀行が所在する街の住人たちの人間模様を並行して描いているところが、この作品の特徴である。
事業継承のプレッシャーに押しつぶされようとしている二世実業家と不倫まがいの行為をするその妻。彼の部下は子供の教育で悩んでいる。男性に人気がフェロモンたっぷりの看護婦はその青年実業家と懇意になりかけるが、同時に強盗が狙う銀行の支店長が彼女に興味を持っている。また郊外には近代的な生活をしないアーミッシュの一家も暮らしている。そういったところに4人の強盗が犯罪を決行する。実行じたいはかなりあっさりとしているが、人間模様の描写が見事である。強盗役に一人にリー・マーヴィンが扮している。かなり凶暴な役どころ。少年であろうと、殴りつけてのしてしまうし、銀行では冷酷に人を撃ってしまう。その一人は亡くなってしまう。
最後、彼らはアーミッシュの牧場に逃れる....。アーミッシュの当主はアーネスト・ボーグナインで「北国の帝王」での対立がここで少し見られる。