1. ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調(改訂版)
2. ベートーヴェン:歌劇《フィデリオ》序曲 作品72c
2. ベートーヴェン:歌劇《フィデリオ》序曲 作品72c
3.ベートーヴェン::《レオノーレ》序曲 第3番 作品72b
【演奏】
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
バイエルン国立管弦楽団(2,3)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)
【録音】
1963年1月(1)、1961年12月(2,3) ミュンヘン、バヴァリア・スタジオ
【演奏】
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
バイエルン国立管弦楽団(2,3)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)
【録音】
1963年1月(1)、1961年12月(2,3) ミュンヘン、バヴァリア・スタジオ
録音嫌いのクナッパツーブッシュがウェストミンスターというレーベルに遺した録音。ブルックナーの第8番の録音でも代表的なものになったのは周知の通り。この度、「タワーレコード独自企画」によって再発売された。しかも、カップリングが変更になっており、ワーグナーの序曲集は他盤に一括収録されて聴きやすくなった。フィルアップされているのは、同じくクナが同レーベルに入れた「フィデリオ」の全曲盤の中から二つの序曲が収録されている。
以前に出ていた盤よりも細部が鮮明になっているような気がするが、逆にオーケストラの粗さも目立ったような感じではあった。しかし、あまり細かいことに拘るのではなく、本筋を掴もうとするクナッパーツブッシュの雄大な造形にはただただ感心するばかりである。映像でも観たことはあるが、彼のタクトはメトロームのように振るのではなく、ごく最小限の動きしかしない。後は顔で指示を出すようなところもあり、合わせはオーケストラに委ねるような印象だ。ただ、ここぞという時に大きく手を振ると、金管が大きく吠えたりする。
シューリヒトは第3楽章が美しいのが聴きものだったが、このクナ盤はフィナーレの雄大さがほれぼれする。聴くと気が大きくなったような感じがする。