半世紀も前にフジテレビ系で放映されていた人気ドラマだった。放映当時、フジ系列のない地域に住んでいたので、変則的な放映で二つの放送局が時間を異にして放映していたのを覚えている。基本的にアクロバットアクションで、メンバーが犠牲になるというエピソードもあった。
今いろいろと資料を漁ると、製作は国際放映という会社が中心で、これは経営破綻した新東宝の撮影所を有し、独立プロなどにスタジオを貸したり、テレビドラマを制作していた、確かTBS傘下の会社だったかと思う。放送枠はCMも含めて30分。1エピソードは前後篇で完結という構成だった。その上に大きな筋があって、悪の大本が3つくらいあって、それが1シーズン毎に変わっていったように思う。今観ると子供騙しのチャチなものだが、放送当時は面白がって観ていた。テレビでは収まらず、劇場版もあって東映系で上映されていた。それも映画館に行って観ている。これは今のドラマの魁みたいな感じだ。
月光役の水木襄は東映のニューフェイス出身のスターだったと思う。このドラマで知ったのだが、人気者になって子供向けの映画などにも主演していた。また、これは1962年に大映が山本薩夫監督で製作した「忍びの者」にあやかって出来た企画の一つではないかと思っている。忍者ブームでもあって、時代劇「隠密剣士」もそうした流れのドラマだが、これは現代劇であることがユニークだった。音楽は担当は「忍びの者」を担当した渡辺宙明である。ボニー・ジャックスの歌う主題歌もこの人の作曲。ほぼ全部DVDになっているようだ。