この映画は舞台劇Fragile Fox」の映画化したものである。戦争映画の代表的な作品であると同時に、組織を考える上で重要な要素を示してくれている名作であると思う。
そもそも能力のない者が中隊の指揮者となり、何もしないできない人物でその優柔不断な姿勢が部下の命を奪っていく。すべきをことをしない。それは彼の直属の上官がコネで指揮官に据えたのである。その上官はその男の父親が地元の有力者であり、父親を喜ばせて戦後は政治に進出する腹積もりがあった。全て私心満載の連中が組織の上にたつとかくも悲惨な結果になるという見本である。戦争映画だが、敵はドイツ軍というよりも内部のこうした腐敗の方が大きいということだ。
最近、身近に起きている事象とどこか通じるものがあることが気づかされる。