ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1964年3月 イエス・キリスト教会、ベルリン
これは懐かしい録音である。1966年にカラヤンがBPOを率いて、来日した時にかなり衝撃を子供ながら受けたものだ。そして、彼の録音で何かないかと物色したら、このLPに当たった。つまり、カラヤンのレコードで初めて買ったのがこの録音だった。またこの曲を初めて買ったのもこれだった。その意味でたいへん懐かしい音源だった。その後、CDの時代になって、LPは売却してしまったが、なかなかこの音源をDG復刻してくれなかった。そうこうしているうちに他の指揮者に興味を覚えたと同時に、カラヤンの音作りにやや疑問を持つようになって、次第に忘れてしまった観があった。
廉価になって、カラヤンの見直しもしたいと思っていた矢先に、目にとまったのがこれだった。聴いてみると、思わず子供の頃に聴いた演奏に、これだこれだと思った。この曲はこの演奏が実は刷り込みだったのである。CDにはたった1曲しかないが、これでいい。他の曲との抱き合わせだったら、躊躇したかもしれないが、LP同様だったので即決しただった。